シンガポール嫁日記

中華系シンガポーリアンとの結婚生活について、

リストラの嵐

勤務先でリストラ(正しくはリトレンチと言うべきだが)を内側から観察する機会があったのでブログに書きたい、何かの参考になればうれしい。

 

特定を避けるため曖昧になるが事実に忠実に書きたい。

 

会社の業績はけして悪くない、って言うか儲かってる。

 

ある日突然、物言う株主に会社が乗っ取られ、社長が替わった。

 

新しい社長は株価を上げることが使命と公言し手っ取り早く業績をよくするため固定費の削減、つまり人員削減をはじめた。

 

解雇はそれぞれの国の法律や慣習に従うやり方で行われた、

 

シンガポールでは雇用主が自由に従業員を解雇できる、解雇に理由なんかいらない、よって解雇は受け入れる以外の選択はない、(雇用法で守られるのは主に低賃金の単純労働者だけ)

 

リストラは急にやってくる、人事(HR)が終業時刻間際に机にやってくる、「今日までありがとう、本日で雇用契約を解除します」と通告する、そして人事に見守られながら、私物をまとめさよならである、解雇された同僚によると人事がやってくる数分前にメールが突然使えなくなるらしい、

 

後書き

実際はやさしい上司だと首になることを3週間ぐらい前に“なんとなく”教えてくれるそうだ、君は何月何日の何時にオフィスにいるかと、要はそれが雇用契約を解除される日=首の日だそうだ、

 

シンガポールでは雇用主が解雇者に一時金=解雇パッケージを支払う法的義務はないが通例として会社が自主的にそれを払うケースが多い、(雇用法が適応されるワーカーなどには支払い義務があるかも、たぶん)

 

一時金の額は勤続年数に比例するためリストラがうれしいあまり歓喜の声を上げるベテラン社員もいた、定年まで勤めても退職金がでないためである、日本で言う退職金は存在しない。

 

この数ヶ月間で多くの同僚が職場を去ったが、職場の雰囲気はそれほど悪くない、さばさばしている、

 

リストラされた同僚に会ったが、平気そうだった、ただ解雇のやり方にムカついたとのこと、

 

嫁はリストラされたことがある、その日は多少は落ち込んだそうだが、深刻に受け止めなかったそうだ、嫁曰く男は女より首を深刻にとらえすぎる傾向にあるとのこと、正しい気がする。

 

日本人はリストラに遭うと人格を含め全否定されたと感じる人が多いのではないだろうか、しかしシンガポールでそのようにとらえる人は少ないのではと思う。

 

会社に忠義心があると感じる人の割合はシンガポールが先進国の中で最低らしい、それがリストラにあっても平気でいられる秘訣なのかもしれない。